西成地区は、部落出身者をはじめ、朝鮮半島、沖縄の出身者、都心の潜在的失業者等の転入により、明治以降に成立しました。

その後、大阪大空襲で地区の半ばが廃墟となるなど困難を乗り越え部落解放運動を中心に、「にんげんの街」を求めて幾多の努力が払われてきました。その結果、この街には、社会的差別の克服や外国人労働者の人権の尊重、異文化との共生などの進取の機運がはぐくまれてきました。

そこで、この精神的財産を世界の平和や人権を守り、人間が人間らしく生きることのできる「国と国との関係づくり」やもっと身近な地域の「まちづくり」に貢献できる「人づくり」へと引き継ぎ、真に人権が大切にされる社会確率の一助にしたいと願いました。

こうして1993年、世界中で起こっている人権侵害問題、貧困や飢餓問題、国内の人権問題や労働問題の調査・研究、並びに次代を担う人材育成を目的に、財団法人ヒューマンライツ教育財団が設立され、今日に至っています。

ヒューマンライツ教育財団の諸事業の充実と発展へ、みなさまのご協力・ご支援を心よりお願い申し上げます。